コース マネジメント
2015-08-11

多彩な表情を垣間見せ、試行錯誤が求められる~戸塚カントリー倶楽部西コース

 全体的にはオーソドックスな設計と感じさせながらも実際には難易度が高く、また一方では女子プレーヤーには寛容さも見せる、多彩な側面を併せ持っているのがこの戸塚カントリー倶楽部だ。雄大な緩傾斜面に横たわる華麗な造形美のなか、高度な戦略性を求められるだけに腕試しにももってこいとなる難コースの攻略法を解説する。
※2011年5月発行「72ビジョンゴルフVol.27」に掲載されたものを編集、加筆して再録したものです。

ゴルフ場詳細

    
設計者 井上誠一
総ヤード数 7261ヤード/パー72
開催トーナメント
所在地 〒241-0834
神奈川県横浜市旭区大池町26
電話 045-351-1241
FAX 045-351-1050
アクセス ■車
保土ヶ谷バイパス/南本宿・左近山IC、横浜新道/新保土ヶ谷IC、川上IC
■電車
相鉄線「二俣川駅」、JR横須賀線「東戸塚駅」からクラブバス
サイト http://totsuka-cc.com/index.php

寄せればパーセーブ可能な、コース最長のパー3
<HOLE.11 230Y PAR3>

 11番はこのコース最長のパー3で、プロでもなるべくリスクを冒さずに、やさしくパーを取りにいきたいホールです。このホールは2グリーンで、左右のグリーンの距離差が大きい、というのがポイントです。こういう場合、遠いほうのグリーンは、より遠くに感じるため、打つ瞬間に力んで左にミスしやすくなりますが、(遠いほうの)右グリーンの左側は、最も難しいアプローチが残るエリアなので、このミスは避けたいところです。ピンまで確実に届く番手を選んで、緩まずにしっかり振り抜くことが大事でしょう。

 このホールは、長いだけでなく、グリーン周りが難しいので、レギュラーティからでも決してやさしくはありません。したがって、このホールをアマチュアがプレーするなら、「パー3.5」くらいの気持ちで攻めるのがいいでしょう。パーを狙いつつ、ダボを打たないような、保険をかけたプレーが理想的。このホールが終わると、12番、13番は比較的やさしいチャンス・ホールとなるので、このホールは最低でもボギーで収めて通過したいところです。

ターゲットを定めて、3打目勝負がセオリーか
<HOLE.15 465Y PAR4>

 マスターズが行われる、オーガスタナショナルGCの、通称「アーメン・コーナー」(11番から16番までの池絡みのホール。ボールが池へと転がらないよう神に祈るしかないということから、こう呼ばれる)に例えるなら、この15番からが戸塚CCのアーメンコーナーといえるでしょう。このホールは、打ち上げで、ティグラウンドとグリーンの高低差が大きいのが特徴。ホール全体がだらだら上っているのはなくて、途中から急激な高低差がついているため、セカンド地点からはグリーン面が見えず、しかも、ホールの全長が長いので、ロフトの立ったクラブでボールを上げなくてはいけないところが難しいところです。 

 アマチュアだと、バックティから2オンさせるのは距離的にかなり苦しいので、2打目は土手をクリアすることを最優先にしてグリーンの近くまで運び、3打目勝負というのがクレバーな戦略です。このホールのように、打ち上げでターゲットが見えない状況のときこそ、ターゲットをはっきり決めて打つことが大事です。見えている景色のなかで、明確なターゲットを決めること。例えば、遠くに見える山の山頂や、鉄塔、建物など、「あそこに打つ」というものを探して打つようにしてください。

3オン狙いで、バーディの可能性を高める
<HOLE.16 634Y PAR5>

 全長が634ヤードと長いパー5で、15年前は2打目でグリーンのそばに届くイメージすらなかったホールですが、今のクラブとボールなら、風向きによっては2オンも可能となっています。ただし、2オンを狙う場合は、1打目、2打目とも100%のスイングで強振しなければならないため、プロにとってもリスクは大きくなり、ダボの危険性も出てきます。2オン狙いと3オン狙いでは、どちらがよりバーディの確率が高いかというと、結局は3オン狙いのほうが上ではないでしょうか。トーナメントでもベテラン・プロほどリスクを冒さず、3オン1パットでバーディというケースが多く見受けられます。

 全長の長いホールというのは、どうしても全部のショットで力んで強振してしまいやすいですが、長いからこそ「良いショット」を重ねてグリーンまでたどり着くという気持ちが大切です。特にアマチュアの場合は、70~80%のショットをつなげることを考えると、それが良いスイングにつながって、ミスの確率を減らせるはずです。70%のショットでも、狙い方さえ間違っていなければ、問題なく3オンできるので、それで、長いホールが一転してチャンス・ホールになることもあるのです。

正確なロング・ドライブが求められる
<HOLE.18 426Y PAR4>

 このホールは、ティから250ヤード付近の左右にバンカーがあり、ティショットの狙い目がかなり狭められているのが特徴です。バンカーを越えるには260ヤードのキャリーが必要で、しかもホールは打ち上げですが、かといって、バンカーの手前に刻むと、残り距離が長くなりすぎるので、プロならほぼすべてのプレーヤーがバンカー越えを狙います。実は、狙いどころが狭いほうが、打つ球筋をしっかり決めて迷いなく打てるので、プロにとっては打ちやすいという側面もあります。アマチュアの場合も、ただ漠然と「フェアウェイの真ん中」を狙うのではなく、どういう球筋でどこに落とすかというところまで、明確にイメージする習慣を付けると、ティショットの精度は、徐々に高まっていくはずです。また、そういう意識でティグラウンドに立つと、どう狙うのがベスト・ルートなのかが分かるようになり、フェアウェイの真ん中狙いが、必ずしもベスト・ルートではないということに気付くでしょう。

 首尾よくバンカー越えに成功したら、(左グリーンの場合)グリーンの左サイドを狙うほうが、バーディのチャンスは大きくなります。グリーン左サイドは谷になっていますので、プレーヤーの勇気が試されるショットとなります。

講師:横田英治

ETGS(江連忠ゴルフスタジオ)所属、プロゴルファー。15歳でゴルフを始め、高校、大学で活躍後、1996年プロテスト合格。ツアープレーヤーを経て、ETGSに所属しプロを目指すアスリートから一般ゴルファーの指導を始め、メディアにも多数出演している。「狙う、構える、打つ」という3つの基本をベースに個性を生かし、レベルアップの楽しさに導く指導が人気。

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