メンタル マネジメント
2016-04-08

#20 どんなことでも成長の糧にする!

20-1 見定めた目標を見失わないために

スポーツ心理学の研究から導かれた、「スポーツでの成功への方法論」。ゴルフにおける目標を達成するために、何が必要なのか。目標達成のためのチャンスをつかむ、そのために必要な準備とはどういうものだろう。

星野プロ 自分に有効なチャンスを見分けてつかむ能力について、前回、お話をいただきました。チャンスをつかみ、生かすことによって目標に近づいていかなければなりませんね。

佐藤教授 明確な「チャンス」というものだけでなく、もっと色々小さなことすら、自分の力になりうるという話をしましょう。そうすると「成功をつかむチャンスと出会う」確率が、考え方、物事の受け取り方によって変わってくることがおわかりいただけると思います。

星野プロ 「濃い時間と日々」を生きれば、出会うこともさまざまな要素の幅が広くなると思います。そうした中から、できるかぎり多くのことを「向上への糧」とすることができれば、すばらしいですよね。

佐藤教授 たとえば「今」だけを考えると、あまり意味がないと思えるようなことも、「将来につながること」として考えると、とても大切であったりします。そして、そのように考えることで本当に必要なことに本気で打ち込めるようになるかもしれません。

星野プロ 思い当たることがありますね。ジュニアゴルファーの中には、受験と言う「人生のハードル」を越えるために、「受験勉強をがんばる期間を作る。その間はゴルフをしない」という選択をすることがあります。でも、それがのちのちプラスになることも確かにあると思えるのです。
 何事も、「自分がおかれた環境、条件などをどう受け止めて、どう生かすか」だと思いますね。どんなことでも「自分の成功のために生かすことはできるのではないか」と思っています。

20−2 「つぶれない生き方」のできる力を身につける

佐藤教授 子供の成長のためには、「ほめて伸ばすほうがいいのか、叱って伸ばすほうがいいのか」という議論がありますね。私もよくどちらがいいのかと質問されます。
星野プロ どちらの方法にも、正解となる要素はあると思いますが。
佐藤教授 そう、だから、コーチや指導者としては、ほめても叱っても、どちらでもいいのです。ただ、それを受け取る側の選手が、ほめられたとしても叱られたとしても、どちらでも「自分の栄養」になるように受け止めて、努力を続けられる考え方ができればいいのです。それができるのが「つぶれない生き方」だと思います。

 いろいろなことにチャレンジしていけば、成功もあれば、失敗もあるでしょう。成功すれば成長する、失敗すれば成長はしない、というものではないということも考えてほしいですね。
星野プロ 失敗が、次の成長の糧になりうるわけですからね。

佐藤教授 はい。もちろん失敗の経験ばかりが多く重なって、以前説明した「学習性無力感」に陥ってしまうことは避けたいものです。が、「失敗を重ねれば重ねるほど成功に近づいている」と考えることもできるのです。諦めないことが大切なのです。
星野プロ 同じ失敗を繰り返さないよう、しっかりと学習していれば、という但し書きつきでしょうけれどね。
佐藤教授 ですからぜひ、失敗でめげてしまうのでなく、失敗してもその先にあるはずの成功に向かって前向きに取り組みを続けられる人であってほしいと思いますね。どんな状況からでも、どんなことが起きても、自分の成長のための栄養として取り入れる。それがチャンスをつかむことにつながり、成功へと導いてくれるでしょう。

20−3 成功のために「自分の使命」に気づく

佐藤教授 では、成功のための心のエネルギーを燃やす燃料の供給方法をお伝えしておきましょう。
 「自分の使命に気づく」ということが大切だと私は考えています。そのために、以下の4つの質問に対して自分に向けて発してください。

① 自分が本当に心の奥底から望むことは、いったい何なのだろうか?

② 自分の才能、強み、そして弱点は何なのだろうか?

③ 自分は、目標に向かって日々、チャレンジしているのだろうか?

④ 自分は、成功するために信念をもって生きているのだろうか?

星野プロ なかなか厳しい問いかけですね。でも、こうした質問でつねに「自分が本気かどうか」をたしかめることが大切だと言うことはわかります。④のように、単にスポーツに取り組むというだけでなく、生き方の問題だということもよくわかりますね。ありがとうございました。

メンタルマネジメント講師

星野豪史(ほしの・ごうし)
法政大学経営学部経営学科卒業(1997年3月)
1994年渡米、帰国後はJGTOツアー、JGTOチャレンジツアー、ASIAN PGA TOURに参戦、2002年より
54GOLF CLINIC代表、2010年よりキッズゴルフ株式会社エグゼクティブディレクター として活躍中。2011年より東洋英和女学院大学体育会ゴルフ部コーチに就任。

佐藤雅幸(さとう・まさゆき)
82年日本体育大学大学院体育学科研究科修士課程修了。専修大学教授(スポーツ心理学)、同大学スポーツ研究所所長。同大学女子テニス部の監督を務め、92年は王座優勝を果たした。現在は同女子テニス部統括。1994には、長期在外研究員としてカロリンスカ研究所(スウェーデン)に留学した。
松岡修造氏が主宰する「修造チャレンジ」におけるメンタルサポートの責任者としてとして活躍中。


星野プロと佐藤教授の取り組み

星野プロと佐藤教授が出会ったのは2011年の6月。松岡修造氏のテニスジュニアアスリートキャンプである『修造チャレンジ』の場だった。星野プロが2010年に設立したキッズゴルフ(株)、54GOLF CLINICにジュニアゴルファーが増加していたため、ジュニアへの指導を勉強させて欲しいと松岡修造氏にお願いをした。そして、その『修造チャレンジ』で選手へのメンタルトレーニングを担当していたのが佐藤教授だった。メンタルトレーニングの重要性を認識した星野プロが佐藤教授に声をかけ、2013年よりジュニアアスリートゴルファー(小学4年~高校3年)向けにメンタルトレーニングを取り入れた『54GOLF K2 CAMP』と実施している。
【取り組みの様子はこちら】
54GOLF K2 CAMP 2013
54GOLF K2 CAMP 2014

  1. 1
ゴルフメモ
エビアンカップバナー
LPGA女子WOWOW
serizawa_iq_300
GREENONバナー
特集vol.22
[特集vol.19]