スコア マネジメント
2016-05-10

#27 「ミスしても寄る」作戦を立てよう

27−1 どっちがダメなのかを考える

 アプローチの際、まず考えるのは「できるかぎり寄せたい!」だと思います。可能な状況であれば「あわよくばチップイン」をも狙いながら、寄せ方を考えていきます。スコアを1つでも良くしたいと思えば、この「考える」場面で全力を尽くすことは大切です。

 この、「どう寄せようか」と方法を探す場面に、スコアを左右する大切な発想の仕方が隠れています。

 「できるかぎり寄せる、あわよくば入れてしまう」方法を考えることも大切です。それができそうだと感じたなら、そのイメージに集中する。「うまくできなかったらどうしよう」という不安が心をよぎる前に、打ってしまいましょう。

 でも、そうしたやりかたでいつもうまくいっていない人、またうまくいくときもあるけれど、「今回ばかりはうまく寄らなかったら……という考えが少し湧いた」という場面なら、方針転換してみましょう。

 「寄せきれなかったときのこと」を考えるのです。
 「外すなら、どう外すほうが、いいのか」。

 オーバーしたほうがいいのか、ショートのほうがいいのか。右にずれるほうがいいのか、左なのか。どちらのほうが、次にやさしく打てるのか。どちらに打つと、寄せワンが難しくなるのか。

 あるいは、インパクトがトップ気味になるミスのほうがいいのか、ダフり気味のほうがいいのか。たとえばグリーンに向かって下りの斜面からのアプローチ。グリーンエッジまではすぐで、その先のグリーンも下っている。そしてピンはほとんどグリーンセンター。こんな状況でトップしてしまえばグリーンからこぼれる可能性大です。でも、ダフった場合は? 同じミスでもピンに近づいていきます。結果オーライがあり得るのです。そんな選択肢を見つけてトライするほうが得ですよね。

 「とにかく寄せる。できるかぎり寄せる」という発想だけでは、この状況でトップという「やってはいけないミス」が出る確率が残った状態です。しかし「ミスするならどっちがいいか」という考えることで、「うまく打ててもいいし、うまく打てなくてもいい」という状況が作れます。

ピンに入れることだけしか考えないから大叩きの可能性を残してしまう。そこから2打で確実に上がる方法を考える。そのためには「どっち(のミス)がいいのか」という発想をもつ

27-2 そこから「あと3回で上がる」方法を考える

 たとえば、ピンを直接狙うラインだとグリーンの奥行きが狭くなり乗せるのも難しくなるけれど、ピンを左右どちらかに少し外したラインならばグリーンの奥行きがグンと広がり、誤差があってもグリーンに乗るという状況があり得ます。

 「ピンしか見ない」でいると、そのようなやさしい選択肢が見つからないのですが、「そこから3打で上がる」という発想に変えた途端に、次のプレーの選択肢が広がり、その中からもっとやさしいプレーも見つかるのです。

 グリーンに乗せておいたほうが、次で沈められる確率が格段に高くなる場合のほうがずっと多いものです。アプローチが左右にズレて、「失敗した」とがっかりしてボールのところへ行ってみたら、実は十分寄せワンを狙える距離だった、という経験はありませんか? ピン方向へ打たなくてもグリーンに乗せておけばあとは簡単に2パットで上がれる狙い方はあるのです。

 ピンを直接狙う場合は、とうぜんピンまでの距離感で打つでしょう。入れようとすればそこにしっかり届く距離感を意識するが故に、大きく打ちすぎることもあります。でも、「そこから3打」ならば、「次がやさしくなる場所へ打つ」ことを考えればいい。「上りの真っすぐ」のパットが得意ならばそれを残すことが正解となります。奥に向かって高くなっていくグリーンならばピンより短めに打つことになり、「あわよくばカップイン」の可能性は消えますが、「そこから3打」の確率は高まります。そして、そうしていく中で1パット、つまり寄せワンのパーが取れるチャンスも広がっていくことは確か。「あわよくば」を狙って「そこから4打」という痛恨のミスを防げるようになれば、スコアはよくなっていくはずです。

 どこへ運べば「あと3回」が確実になるか、という発想をもつことがグリーンまわりからのスコアをマネジメントするには大切なのです。

 たとえば、ピンを直接狙うラインだとグリーンの奥行きが狭くなり乗せるのも難しくなるけれど、ピンを左右どちらかに少し外したラインならばグリーンの奥行きがグンと広がり、誤差があってもグリーンに乗るという状況があり得ます。  「ピンしか見ない」でいると、そのようなやさしい選択肢が見つからないのですが、「そこから3打で上がる」という発想に変えた途端に、次のプレーの選択肢が広がり、その中からもっとやさしいプレーも見つかるのです。  グリーンに乗せておいたほうが、次で沈められる確率が格段に高くなる場合のほうがずっと多

27−3 「ミスしても寄る」方法を考える

 寄せる弾道、そしてそのためのインパクトの作り方をイメージし、あとはそれに沿ってカラダを動かしますね。そこで「イメージどおりのインパクトをつくらなきゃ」と考えますか? しかしアプローチのような小さな動き、それほど速くないスピードの動きであっても、きっちり正確に作ることはなかなかハードルが高いものです。

 プロや上級者は、多少インパクトがズレても「結果オーライになる」打ち方、狙い方をするものです。ウェッジにはソールに適度なバンス角があり、ボールの手前にダフり気味にヘッドがはいっても、ソールが滑ってうまく抜けるようにできていますから、それを利用します。

 きっちりイメージどおりにヘッドがはいってインパクトできれば、振り幅でイメージしたとおりのキャリーが出て、しかもスピンが効くのでランがそれほど出ずに止まります。
 でも、もし多少ダフってインパクトしたとしても、キャリーは短くなりますが、スピンが効かない打球になるため、ランが多く出て、その結果止まる位置はそれほど誤差がなくなるものなのです。

 この思惑がうまくいかなくなるのは、逆目だったり、芝が薄くて地面が硬いなど、ソールをスムーズに滑らせてくれないライです。こういう場合、ソールの滑りが芝の抵抗など地面の条件に妨げられないよう、クラブのソール方向へ押す力を意識しながら振るのがコツです。もちろん手の力で押すのではなく、カラダの力を使うこと。カラダの中心からの力を、腕とシャフトを通じて、ソールに伝えて地面を押さえる感覚です。

カラダの軸から腕を通してクラブを地面に押すイメージ。芝の抵抗に負けないよう、ソールで地面を押す感覚をもちながら振る。この感覚をマスターすれば、寄せのミスは格段に減る

スコアマネジメント講師

北野正之(きたのまさゆき)
松原ゴルフアカデミーメンタルマネジャー、PGA公認ティーチングプロ。サザンヤードCC(茨城県)でのラウンドレッスン、講演、雑誌記事など活躍は多岐にわたる。特に伸び悩んでいるゴルファーの「気づき」の指導を得意とし、次々とカベを越えての目標達成を実現させている。 ブログ「ゴルフで自分発見!メンタルマネージャーマッキー北野のエンジョイゴルフでもスコアアップのヒントを日々更新している。

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